8月展示

「絵画」
概念
平面と立体など、意味を隔てている境界に対する問題提起
キャンバスに塩化ビニル人形、ジェッソ
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今回の作品「絵画」について
言語によって平面、立体と概念が分けられているが、厳密に考えるなら
真の意味での平面の定義が満たされている絵画作品など存在するのでしょ
うか、一見平面に見えていても、拡大すれば、ほとんどすべてが凹凸のあ
る立体と考えることができる。つまり観測者の立場によって平面であると
か立体であるという境界は変更される。その境界線の位置は各個人の裁量
にゆだねられていると言っても良い。そこで僕は今回の作品を強烈なマチ
エールの平面作品であると主張します。
この主張に対して、常識的には屁理屈だと考える人も多いかもしれません
しかし屁理屈と理屈の境界も実にあいまいであるということです。
このような境界についてさらに考えると、実はあらゆる概念の境界とい
うのがあいまいであることがわかる。特にものの良し悪しについての境界
のあいまいさについてはその最たるものではないでしょうか。
2010年 8月
neutron kyoto 販売コーナーにて展示